置き石か速度超過か

尼崎で起こった列車事故は、ついに死者数が70人を越えてしまった。まだ車両の中には生存者がいるようで、必死の救出作業が進められている。これ以上死者数が増えないことを祈ると同時に、負傷者の方々が早く回復することを願う。

事故の原因はまだ明らかにされていないが、現段階では二つの説がある。一つは置き石説。線路上に石が砕けた跡が残っていたらしい。ただ、これを否定する意見もある。置き石ではなく、1両目が脱線したときに巻き上げた石が後続車両に砕かれて線路上に跡が残った、という考え方だ。まだなんとも言えない状況だけど、もし置き石だったとしても僕はさほどおどろかない。なぜなら、子供の頃、僕も置き石をしたことがあるからだ。

子供の時、僕は置き石をしたとしても、電車がそれを砕くだけで、事故なんか起こらないと思っていた。ただ電車が石を砕くところを見たかっただけだ。でも、実際に電車が来るまで待っていたことはなく、次の日には置き石をしたことを忘れていた。幸いにも事故は起こらなかったので、今こうして暴露できる。

こういうことをする子供は少なくないんじゃないだろうか。僕は他にも、高速道路に入り込んで道路公団のおっちゃんに捕まったことがあるし、鯉の飼育池で釣りをしようとして、そこのおっちゃんに追いかけられたこともある。今思うと危ない子供だけど、その当時はスリル満点の冒険だった。

子供には、何が安全で危険かを判断する能力が欠けている。大人(親だけじゃなく)は子供の行動に目を光らせ、危ないことをしている子供にはちゃんと説明してやめさせないといけないな、とあらためて思った。

ちょっと話がずれてしまったけど、脱線事故の二つ目の原因と考えられているのが、速度超過説である。速度超過で脱線した跡が線路に残っていたらしい。ただ、脱線した場所のカーブは計算上では133km以上出さないと脱線しないらしい。今回脱線した電車は最高速が120kmまでしか出ないので、理論上はありえない話である。

今の状態ではまだまだ情報不足で、なにが正しいのかまったくわからない。もしかすると速度超過説が正しいのかもしれないし、置き石説が正しいのかもしれない。とにかくもうしばらく情報を待つことにしよう。

でも、ニュースを見て死者数が増えるのを見るたびに、やりきれない気持ちになってしまう、、、、、